屋上緑化の四季

屋上緑化には大きく分けて、平面的、立体的、ビオトープの3種類の方法があります

屋上緑化の方法は、適用する建物の用途だけでなく、緑化目的、費用など施主あるいは設計者の要望などによって変化し、草本類による「平面的緑化」、草本類と木本類による「立体的緑化」、野鳥や昆虫などの生息空間を含む「ビオトープ緑化」の3種類に分類することができます。

平面的緑化は、乾燥に強いマンネングサ、マツバボタンなどのセダム類、芝、ツル性食物、各種雑草などの草本類による高さ方向の広がりが少ない方法といえます。

立体的緑化は、草本類に加えて、灌木や喬木といった木本類をバランスよく配置した方法です。

ビオトープ緑化は、これに加えて、小川、池など水辺環境や多様な生き物の生息空間である「ハビタット」を備えた生き物を誘致・保全できる生態系に配慮した方法です。

屋上緑化方法の選定は、緑化目的、求められる機能、建物への荷重負担、経済性、適用箇所を勘案して決定します。

平面的緑化は、積載荷重が40~100kgf/㎡程度と小さくすることができるので、建物への負担が少なく、植生によってはメンテナンスも少なくて済むなどのメリットがあります。

多くの機能を求めず、管理手間を少なくしたいのであれば、この方法が最適といえます。適用箇所としては、荷重制限のある既存建物、勾配屋根、構想建物屋上などが考えられます。

立体的緑化は、機能面で優れており、積載荷重も土壌厚によって150~350kgf/㎡程度にでき、施工コストも平面的緑化と比較しても遜色のない価格にすることもできます。

一方、灌水や植物の剪定などの管理が多く必要となり、維持管理の経費が若干多くかかることになります。適用建物としては、事務所ビルや集合住宅などが挙げられます。

ビオトープ緑化は、機能面ではもっとも優れており、最上級の方法といえますが、積載荷重が大きくなること、建設費および維持管理日が高くなることがデメリットといえます。

適用建物としては、自然に近い環境を創出できることやヒーリング効果などを考えると、公共性の高い施設、商業施設などが挙げられます。

関連ページ

セダム緑化
耐乾燥性の強いベンケイソウ科などのセダム類による、土壌厚35~70mm前後と非常に薄く、30~60kg/m2と非常に軽く、一般的には水遣りを必要としないローメンテナンス、ローコストの屋上緑化で、雨水の流出抑制効果、環境改善効果が期待できます。

薄層緑化システム
非常に薄型で軽量な緑化システムは薄層緑化システムとよばれ、荷重条件が厳しい建物でも維持管理の容易な緑化などの目的として開発されました。セダム類以外にも芝生やコケを利用したものがあります。

屋上緑化に適した植物
防風対策や軽量土壌などを用いて植栽基盤を確保すれば、たいていの植物を植えることは可能です。乾燥に強い植物として、セダム類、イヌツゲ、サザンカ、ハイビャクシン、ノシバ、コノテガシワ、マツバギク、ローズマリーなどがあります。

屋上緑化に使用する土壌
基本的には軽量土壌を使用し、人工地盤などでは改良土壌を使用します。それでも土壌厚が充分に確保できない場合では保水性の高い軽量土壌を使用します。現地発生土を使用する場合には検査を行い適切なものに改良する必要があります。

屋上緑化の導入コスト(費用)
規模、土壌厚、植物の種類などによって変化しますが、設計価格で、各々20,000~30,000円/㎡、30,000円/㎡程度から、40,000円/㎡程度から、とすることができます。

屋上緑化の助成金・補助金制度
助成金を受け取るためには、必ず工事前に申請が必要となります。助成の対象、内容及び条件などは、各自治体によって大きく異なりますので、リンク先でご確認ください。