樹木による大気浄化効果は、ガス交換によるものとフィルター機能によるものとに大別されます。ガス交換による効果の第一は、植物が行なう光合成によって二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素(O2)を供給します。
最近では増え続けるCO2が大きな問題となり、この作用が温暖化防止効果として大きな脚光を浴びています。二つ目は、そのほかのガス状汚染物質(SO2やNOx)の吸収効果です。フィルター効果では、空気中を浮遊している重金属や粉塵を吸着します。
植物は、その生理的な営みである光合成のはたらきにより、地球温暖化の原因となっているCO2を吸収します。
光合成は、葉から吸収するCO2と、根から吸収する水分、それに太陽から受けるエネルギーによって、炭水化物と酸素を作り出すはたらきです。これが、CO2吸収・固定の仕組みです。
大気と落葉広葉樹林の間でどれくらいCO2が交換されているかを直接測定した結果から、平均的な年間のCO2取り込み量は390g/㎡程度とされています。また、樹木の年間成長量に比例して、固定されるCO2の量も増えるので、緑化を進めることは確実性のある温暖化対策となっています。
CO2以外のガス状汚染物質(SO2やNOx)についても、植物が行なう光合成のはたらきにより、植物体内に吸収・固定されます。さらに、樹木の枝や葉が発揮するフィルター効果によって、大気中に浮遊している重金属類や粉塵が吸着されます。
大都市では、地上部分に新たに緑化を施すことは困難となっていますが、屋上緑化によって緑を増やすことによりこれらの効果が高まると期待されています。
そのほかの屋上緑化の効果
省エネ効果
屋上コンクリート層から屋内への熱の流入量はほとんどゼロになり、エアコンなどによる冷房負荷の節減になります。
輻射熱の低減効果
高層ビルなどでは低層棟の屋上からの輻射熱の影響も受けます。しかし、低層棟の屋上が緑化されていれば、植物自体が蒸散しているために、緑化部分の温度はそれほど高くなく、輻射熱が少なくなります。
雨水貯留・遅延効果
土壌体積比で最大40%程度の雨水貯留効果があります。もう一つの効果である、雨水排水遅延は、植物体や土壌の層を水が浸透するまでに要する時間によって決まります。
建築物の劣化防止効果
昼夜の温度差と、それによって生じる伸縮により、屋上の押えコンクリートやアスファルト防水層などの建築部材は劣化が進みます。屋上緑化をすることで温度差をほとんどなくし、劣化を防ぐことができます。
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